『宇宙桜』北見の名所探索!「宇宙を旅した桜」の壮大なミステリー🌸

宇宙桜。宇宙を旅して帰ってきた種を大事そうに持つ女の子。宇宙を旅した桜に、北見で会える。

こんにちは!花みずき整骨院の院長です。

秋も深まり、少し肌寒い日が増えてきましたね。紅葉が町をきれいに彩って、お散歩がいっそう気持ちのよい季節になりました。

北網圏北見文化センターの敷地で色づく、赤いカエデと黄色い落ち葉
センター敷地内の紅葉(2026年10月25日撮影)

実は僕、子どもの頃から宇宙が大好きでした。少年時代は、真っ暗な堤防に寝そべって流星群を眺めたり、星座を見上げながらギリシャ神話に思いをはせたりしていました。大学では物理学科に進み、ミクロの世界を扱う量子力学にも、宇宙全体を扱う天文や相対論にも、心を躍らせました。今でも変わらない、根っからの「宇宙大好き人間」なんです。

今回は、そんな僕がウォーキングのついでにぜひ訪れてほしい、北見のちょっとした「神秘のスポット」をご紹介します。

場所は、野付牛公園のすぐそば、プラネタリウムでおなじみの「北網圏北見文化センター」です。

子どもの頃、ここで開かれた、みんなで星を見るイベントに参加しました。夜空を見上げて、「空には、こんなにたくさんの流れ星や人工衛星があるのか!」と驚いたのです。

あの夜の驚きが、僕の「宇宙大好き」の始まりでした。

また、「北見少年少女発明クラブ」の多田先生にも以前たいへんお世話になり、僕にとって非常に思い入れの深い場所です。

この施設の敷地内に、とても壮大な旅をしてきた木が植えられているのを、ご存じでしょうか?

その木の名前は「宇宙桜」です。

足もとに案内看板が立つ宇宙桜
宇宙桜。足もとに看板が立っています(2026年10月25日撮影)

みなさんは、この名前をどう読まれましたか?寄贈された地域によって、「そらざくら」と呼んだり、「うちゅうざくら」と呼んだりするそうです。

💡 豆知識:なぜ宇宙を「そら」と読むの?

宇宙の星空と昼の青空に分かれた背景で、桜の枝のそばに立つ女の子のイラスト

「うちゅう」という読み方は、古代に大陸から伝わった音読み(漢音読み)です。どこか遠く、果てしなく広がる空間を思わせますよね。 一方の「そら」は、日本に昔からある「やまとことば」。私たちが毎日見上げる身近な風景や、やさしく包み込んでくれるぬくもりを感じさせてくれます。

遠く離れた冷たい空間ではなく、私たちの暮らす地球とつながっている、見上げればそこにある空。この桜には、そんな親しみとロマンが込められているのかもしれません。

数年前に初めて訪れたとき、宇宙好きの血が騒いで、館内の方に「宇宙桜が植えられていると聞いたのですが、どのあたりですか?」とお尋ねしたことがありました。親切に案内していただいたのを覚えています。

その頃は、写真のような立派な案内プレートはまだなかったように記憶していて、まさに「知る人ぞ知る秘密の木」という雰囲気でした。今ではすてきな看板が立ち、そのストーリーを誰でも知ることができます。

看板に書かれた歴史と、宇宙桜にまつわるお話を、順番にご紹介しますね。

宇宙桜の案内看板。宇宙旅行をしたひょうたん桜の経緯が書かれている
看板の全文。高知県吾川郡仁淀川町からの桜であることが分かります。
目次

🌌 すべての始まり「花伝説・宙(そら)へ!」プロジェクト

桜の種を手に星空を見上げる女の子と、空へ舞い上がる光る種のイラスト

そもそも、なぜ北見に「宇宙桜」があるのでしょうか。きっかけは2008年、有人宇宙システム株式会社(JAMSS)が立ち上げた「花伝説・宙(そら)へ!」という宇宙文化事業でした。

「日本の象徴である桜を、宇宙へ届けたい」。そんな願いのもと、北は北海道から南は沖縄まで、全国14カ所のゆかりある「名桜」から、合わせて約2,800粒の種が集められ、宇宙へ送り出されたそうです。夢のある計画ですよね。

🌸 選ばれた名木、高知県の天然記念物「ひょうたん桜」

樹齢約500年の大きなひょうたん桜を見上げる女の子のイラスト

北見の宇宙桜は、その14種のうちの一つです。親木は、高知県仁淀川町にある樹齢約500年の名木「ひょうたん桜」。エドヒガンザクラの一種で、つぼみの形がひょうたんに似ていることからその名がつきました。樹高は約21メートルにもなり、高知県の天然記念物に指定されています。

🚀 200粒の種が、地球を約4,100周!

宇宙ステーションの中で桜の種の瓶を持ち、ふわりと浮かぶ女の子のイラスト

2008年5月28日、高知県仁淀川町の大崎小学校と名野川小学校の子どもたちが、ひょうたん桜の種を採取しました。種は宇宙へ送るために東京の有人宇宙システム株式会社を経由し、200粒がアメリカのNASA(アメリカ航空宇宙局)へ送られます。

2008年11月15日午前9時55分(日本時間)、スペースシャトル・エンデバー号(STS-126)が、この種を載せて宇宙へ出発しました。種はその後、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に移され、約8か月半にわたって宇宙の旅を続けます。

そして2009年7月31日、宇宙滞在259日、地球をおよそ4,100周したのち、若田光一宇宙飛行士とともに無事、地球へ帰ってきました。

🌳 高知で芽を出したのは、わずか「4本」

苗床に並んだ4本の桜の芽と、じょうろを持つ女の子のイラスト

全国14種類の桜が宇宙を旅し、各地で芽吹いています。そのなかで、ひょうたん桜の種は、同じ2009年の9月に170粒が仁淀川町へ戻ってきました。翌2010年の春、この種から芽を出したのは、わずか4本。桜地区のみなさんが、大切に育ててくださいました。北見にあるのは、この桜の枝を接ぎ木して育てた50本のうちの、大事な1本なんです。

根もとから数本に分かれた宇宙桜の幹と、奥に見える丸い屋根
宇宙桜の幹。根もとから数本に分かれています。奥に丸い屋根(ドーム)が見えます

✨ 北見だけじゃない!全国をつなぐ「兄弟桜」

宇宙桜は、北見のほかにも全国のさまざまな場所に贈られています。

  • 星や宇宙とのつながり:兵庫県の「西はりま天文台公園」など、宇宙や星を観測する拠点
  • 復興と希望のシンボル:鳥取県中部地震からの復興の象徴として湯梨浜町へ贈られた「天女桜」や、東日本大震災で被災した東北の地域
  • 学びの場:徳島大学のキャンパスなど

北見の北網圏北見文化センターは、プラネタリウムや科学館のある「宇宙や星とのつながり」の場所。そのご縁に引き寄せられた桜なのかもしれませんね。

過酷な宇宙の旅を経て、秋の澄んだ青空へまっすぐ枝を伸ばす姿を見ていると、植物の持つ生命力に、こちらまで元気をもらえます。宇宙の無重力や宇宙線を経験した桜は、成長が早かったり、花びらの数が変わったりする不思議な特徴が現れることもあるそうです。

そもそも、なぜ高知県から遠く離れた北見へ、この貴重な桜が贈られたのでしょうか?

そこにはもう一つの深い「ご縁」がありました。 実は、高知県仁淀川町に約400年伝わる国の重要無形民俗文化財「池川神楽」(土佐三大神楽の一つ)を、北見市の「北見池川神楽保存会」が受け継いでいるそうです。

宇宙や星との繋がりに加え、こうした地域同士の歴史と文化の固い絆があったからこそ、奇跡の「宇宙桜」が北見の地にやってきたのですね。

僕もまだ、実際に花を咲かせている姿を確認できていません。 実は、北見に植樹された苗はこれまでに花を咲かせていなかったようですが、今年『初めて花を咲かせている様子を確認した』という嬉しいお話も耳にしました。

このひょうたん桜(エドヒガンザクラ)は、桜の中でも特に長寿で、大木になりやすいという特徴があります。これから何十年、何百年と北見の地に根を張り、どんどん大きく育っていくはずです。

来年こそは、僕もその目で開花を確かめたいですし、北見の空の下でこれからどんな風に成長し、どんな花を咲かせてくれるのか、今からわくわくしますね。

青空へ向かってまっすぐ伸びる宇宙桜の枝
青空へ向かって伸びる枝(2026年10月25日撮影)

桜が旅した「きぼう」は、北見の夜空にも見えます

桜の種が滞在した国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空を、およそ90分で地球を1周しています。日本の実験棟「きぼう」は、その一部です。

宇宙桜の下から見上げた、枝葉と青空
木の下から見上げた空(昼間に撮影)。ISSは明るい時間には見えない。

実はこの国際宇宙ステーション(ISS)、条件がそろえば、北見の空からも肉眼で見ることができます。

ISSは自分で光っているのではなく、太陽の光を反射して輝いています。地上はもう夜なのに、上空400kmにはまだ日が当たっている。そんな、日没後や日の出前の約2時間が見るチャンスです。

見えるのは、一番星のような明るい点。地平線の近くではゆっくり、真上に近づくほど速く、夜空を横切っていきます。見えている時間は5分ほどです。

晴れていることが条件で、曇っていると見えません。望遠鏡は視野がせまくて見逃しやすいので、肉眼で探すのがおすすめです。

見たことがない方には、ぜひ一度、その速さを目で確かめていただきたいです。

ISSは時速約2万8000kmで地球を回っていて、真上を通るときは、僕たちの上空をあっという間に横切っていきます。きっと驚かれると思います。

スマートフォンを手に、夕暮れの空を横切るISSの光を指さす女の子のイラスト

🌳 見学に行かれる方へ、小さなお願い

紅葉に囲まれたセンター周辺の散策路
センター周辺の散策路と紅葉(2026年10月25日撮影)

北網圏北見文化センターの周辺は自然が豊かで、ウォーキングにもぴったりです。宇宙桜を眺めたり写真を撮ったりするときは、周りの木の根を踏んで土を固めてしまわないよう、そっとやさしく近づいてあげてくださいね。

樹木にとって根は、水分や呼吸を支える大切な命綱です。目には見えない土台を大切にするのは、人の体も同じですね。

宇宙の旅を経て、大地にしっかりと立つ桜のように、僕たちも姿勢を整えて、地に足をつけた元気な毎日を過ごしていきたいものです。

お散歩の途中で足腰に不調を感じたときは、いつでも花みずき整骨院へお越しください。

みなさんのお体を支える大切な「土台(根っこ)」がいつまでも元気でいられるよう、心を込めてお手伝いします。

北毛圏北見文化センターと宇宙桜の場所を示す地図

🌟 おまけ:夜空を飛ぶ「きぼう」をリアルタイムで見上げてみませんか?

宇宙桜の種が約8ヶ月半もの間滞在した、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」。実は、今でも私たちの頭上を飛んでおり、条件が合えば地上から肉眼で、光る星がスッと動いていく姿を見ることができるんです!

📱 スマホのアプリで見る場合

「いつ見えるの?」と思った方には、NASA公式の無料アプリ「Spot the Station」が便利です。
現在地の上空にISSが近づくタイミングを事前にスマホへ通知してくれます。画面上でISSが今どこを飛んでいるのかリアルタイムで確認できるので、夜空を見上げながら「あ、あれだ!」と見つける感動を味わえます。北見で見られる日も、しっかりお知らせしてくれますよ。

👇アプリのダウンロードはこちらから(無料)
App StoreやGoogle Playで「Spot the Station」と直接検索してみてくださいね。

👉 NASA公式「Spot the Station」サイト(英語)
※ページ内の「Download the App」からiPhone/Android版を取得できます。

🔭 スマホアプリの使い方が苦手な方へ

「アプリを入れたりするのはちょっと苦手で…」という方もご安心ください!
JAXAのサイト「きぼうを見よう」でも確認できますし、当院にいらした際に僕にお声がけいただければ、北見で次に見える時間帯をお調べしてお伝えしますよ!お気軽にお尋ねくださいね。

👉 「きぼう」を見よう(JAXA KIBO宇宙放送局)
https://lookup.kibo.space/

💡 ISS(きぼう)の上手な見つけ方

「きぼう」は基本的に、西の空の地平線から昇ってきて、東の空に向かって動き、地球の影に入るとスッと消えていきます。(※その日の軌道によって、北西や南西など少し方角が変わります)

飛行機のようにチカチカと点滅することはなく、「とても明るい星が、スーッと一定のスピードで空を横切っていく」ような見え方をします。

見え始めてから見えなくなるまで数分間あるので、まずは西側の空全体が見渡せる開けた場所で、ゆっくりと夜空を見渡してみてください。条件が良ければ、マイナス2等星(なんと1等星の約15倍の明るさ!)ほどの、まばゆい輝きを放つこともあります。そんな、ひときわ明るい光が昇ってゆくのが見えたら、それが「きぼう」です。

宇宙桜が旅した場所を、地上から探してみる。そんな夜の楽しみ方もいかがでしょうか。

これからの季節、北見の夜はぐっと冷え込みます。しっかり防寒をして、長く上を向くと首に負担がかかるので、ときどき首を休ませながらお楽しみくださいね。

宇宙桜に思いを馳せながら、心温まる素敵な星空の時間を過ごせますように。


<参考・出典元について>
当記事の執筆にあたり、現地の案内看板および以下の公開情報を参照・引用いたしました。

  • 北網圏北見文化センター 敷地内 「宇宙桜」案内看板
  • 高知県仁淀川町 公式ホームページ(宇宙桜の歴史・寄贈に関する情報)
  • 鳥取県 湯梨浜町観光協会 公式ホームページ(天女桜に関する情報)
  • 徳島大学 公式ホームページ(助任の丘の宇宙桜に関する情報)
  • YouTube番組「世界じっくり紀行」(宇宙桜の歴史と特徴に関する情報)
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